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古材で家具を作るアイディアを練っていた2011年の2月だった。
この年の6月に初の展示会発表を控え製作に夢中だった頃。
デザイナー北川さん・製材社長森さんと3人で話していた中で出たのが
この家具を出展したら「関本の専務ついに。。。」って言われるだろうなと。

関本家具は70年以上ドレッサーを作り続けている会社です。
鏡台に求められる均一な製品作り。数十台の家具をどれも同じ品質・寸法で作る。 塗装にホコリ一つ付着するのを嫌う「ものづくり」の関本家具装芸が、 すべての材料がラフで不揃いで、しかもペンキや釘の跡がある
そんな家具を突然作ることに同業者は冷ややかに見るだろうと。

ならばそれをブランド名にすればいいじゃん?
「どうせ言われるなら最初から名前にすればいいじゃん。」
「そうさ、俺らはイカれてます。イカれた大人がイカした家具を作ってますって。」 3人の雑談から生まれた名前。「イカれた大人が古材をイカしてイカした家具を創造するプロジェクト」略して「イカピー」
(ちなみにikpは製作中にSNS上で使われていたコードネームです。)

捨てられる理由は再利用することの難しさ。
建築現場から出る廃材。今までは使うことなく捨てられた材料。
木材としての強度や性能は失われてないのになぜ使わないのか。
それは「再利用することの難しさ=コスト高。」が一番の理由でした。

でも現実にクギや石、時には猟銃の鉄砲の玉も刺さってる。
建築現場や公共事業の工事現場で長年使われた材料だけあって、材料の状態は色々。 一つ一つ、材を高圧洗浄で洗いワイヤブラシで表面を削る。釘などは一つ一つ取り除く。大変な手間と時間がかかる。
正直、新品の材料を使った方が「楽に均一に早く」作れるんです。

ではなぜそんな手間を掛けても使うのか。
それぞれの表面にその場所で使われた歴史が刻み込まれた材料。
手間をかけると、釘やワイヤーのサビ跡、節などが突然ヴィンテージ感と昇華して、新品の材料からは絶対に出てこない「味わい」が生まれる。
この特別な存在感を家具にして届けたい。
イカピー全ての製作には、そんな思いが込められています。